令和8年度施政方針

更新日:2026年03月25日

はじめに

本日ここに、令和8年度一般会計予算をはじめとする重要案件のご審議をお願いするにあたり、私の町政運営に対する所信と重点施策をご説明し、議員各位並びに町民の皆様のご理解と、より一層のご協力をお願い申し上げるものです。

令和4年4月に私が町長に就任し、本年4月をもって1期4年の任期が満了することとなりました。この間、常に初心を忘れることなく、将来に希望が持てるまちづくりに全力を傾注してまいりました。

議員各位並びに町民の皆様のご努力をはじめ、南会津町を応援してくださる多くの方々のご支援、ご協力に支えられ、町政を進展できたことを改めて深く感謝申し上げます。

現在の社会情勢は、長期化する物価高騰で日常生活は多大な影響を受けており、町民の皆様、町内事業者の皆様におかれましては、将来への不安を抱えていると推察しております。

町といたしましては、引き続き、町民の皆様の生活を守ることを第一に、山積する行政課題に総力を挙げて取り組みながら、町民とともに手を携え、持続可能なまちづくりに邁進してまいりますので、ご理解とご支援をお願い申し上げます。

1. 町政運営にあたっての基本的な考え方

はじめに、令和8年度の町政運営の基本的な考え方を申し述べます。

私が町長に就任して以来申し述べております、「想定より急速に進む人口減少」は地域活力の低下や経済活動への影響、さらには集落における支え合い機能の低下の要因になると認識しております。

人口問題を考えたときに自然増減と社会増減がありますが、自然減への対応としては、健康づくりを推進するとともに、出生数を増やしていくため、子どもを産み育てやすい環境を整える必要があると考えております。

社会減への対応としては、特に転入する人を増やすという視点で、移住地・居住地として選ばれる取組が重要であります。そのためには、仕事や住環境を整備するとともに、南会津町を知ってもらい、移住希望者に訪れていただき、関係人口としてつながりつつ、気に入ってもらえれば本町に住んでもらう、そのような流れが重要だと思っております。こうした取組を着実に進めていくため、人口問題に正面から向き合い、町長としてのリーダーシップを各般にわたり発揮し全力を尽くす決意をしているところでございます。

人口減少に加え、厳しい財政状況の中でありますが、「第3次南会津町総合振興計画」に掲げた町の将来像「自然と人が笑顔を育むまち ~ともに生きる みんなのふるさと~」の実現に向けて前進するためには、常に町民の皆様の声に真摯に向き合い、町民と行政が協力し一体となって、同じ未来を見据えたまちづくりに取り組んでいくことが重要であると考えております。

町民の皆様が誇りを持って、生き生きと生活できるよう、町民と行政の協働により力を結集し、一人ひとりが幸せを実感し安心して住み続けたいと思える町の実現に向けて、職員と一丸となって総力を注いでまいります。

2. 令和8年度予算編成にあたって

次に、令和8年度当初予算につきましては、「新たな未来へのチャレンジによる持続可能なまちづくり」を予算編成基本方針とし、以下の8つの項目を重点施策に掲げております。

1. 結婚および子育て支援施策の推進と移住・定住対策の強化

2. 新産業・企業誘致による雇用創出と事業継承の支援

3. 地域資源の磨き上げと交流人口の拡大

4. 会津田島駅周辺および国道289 号バイパス沿線施設との連携による中心市街地の活性化

5. 地域振興作物の推進と森林資源の活用による農林業の持続的発展

6. 安全・安心で快適な生活基盤の整備

7. 地球温暖化対策と持続可能な地域づくりの推進

8. 公共施設の効率的な管理運営と将来を見据えた行財政改革

これら重点施策を踏まえ、一般会計予算総額は対前年度比2.5%増の135億6,400万円、特別会計は3会計総額で42億760万円、公営企業会計は2会計総額で16億8,436万9千円としたところであります。

なお、本予算の執行に当たっては、必要な投資と財政規律との均衡を確保し、持続可能な財政運営の観点から、効率的かつ効果的な執行に努めてまいります。併せて、国の経済対策等の緊急的な事案が生じた場合には、状況を的確に捉え、機を逸することなく柔軟かつ迅速に必要な対策を講じてまいります。

3. 令和8年度主要施策の概要

次に、第3次南会津町総合振興計画に掲げる5つの目標の柱に基づき、主要な施策の概要について申し述べます。

目標の柱1「豊かな自然ときれいな水が育む元気に安心して過ごせるまちづくり」

はじめに、目標の柱1に掲げている「豊かな自然ときれいな水が育む 元気に安心して過ごせるまちづくり」についてであります。

本町の豊かな自然を後世に引き継ぐため、環境保全に取り組むとともに、町民一人ひとりが健康で安全・安心に生活することができる環境づくりを目指してまいります。

環境保全と温暖化対策では、近年、世界各地で豪雨や猛暑などの異常気象が頻発しており、地球温暖化による気候変動がその要因とされています。本町においても、台風や集中豪雨により過去にない規模の自然災害が発生しております。

このため、今を生きる私たち一人ひとりが、自らの活動が環境に及ぼす影響を再認識し、これまで以上に地球環境と向き合い、それぞれの立場で省資源・省エネルギーなど、脱炭素社会の実現に向けた取組をより一層強化する必要があります。

先人たちが残してくれた貴重な自然環境を次世代に引き継いでいくため、2050 年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにする「ゼロカーボン社会」の実現に向けて、町民、事業者、町が一丸となって取り組んでいく「南会津町ゼロカーボン宣言」をここに表明いたします。

これを踏まえ、初の試みとして生ごみ処理機を無償貸与したごみ減量化の実証事業を通じた効果検証に着手するとともに、町内小中学校へシュレッダー機を設置し、紙ゴミの再資源化を図りながら、ごみの排出量と焼却量の削減に努めてまいります。

さらには、森林資源を活用したJクレジットの推進や、新たに取り組む町内中学校での環境学習を通じ、持続可能な町を次世代に引き継ぐための取組を推進してまいります。

次に、町民の健康づくりと医療の充実では、町民の皆様が健康に不安を抱えることなく暮らし続けられるよう、各種予防接種にかかる費用の助成や成人保健事業、歯科保健事業、食育事業等を継続して取り組んでまいります。

また、将来にわたって地域医療が維持されるよう、医師や医療・介護スタッフの確保について県や関係機関へ引き続き要望するとともに、本町の地域医療体制のあり方について、町内の医療機関や関係機関と協議し、町民の皆様が安心して暮らしていける地域医療体制の確保に取り組んでまいります。

さらに、小中高生が医療や介護関係の職業を将来の選択肢の一つとして考えられるよう、職業体験のイベントを実施するなど、医療や介護関係の職業を目指す人材の育成に努めてまいります。

本年3月に開業予定の伊南診療所においては、オンライン診療の推進、デマンドタクシーのダイヤ見直し等、新たな医療提供体制の整備に努めます。また、舘岩愛輝診療所及びなかやクリニックにおいては、設備の老朽化により今後診療が困難になる可能性があることから、設備の更新等を実施しながら、地域医療の環境整備を図ってまいります。

高齢者や障がい者の福祉では、高齢者や障がい者が抱える多様な問題に対する相談機能を強化するとともに、高齢者の孤立や孤独を防ぐための高齢者見守り支援事業をはじめとする見守り機能の強化や、各種障がい福祉サービスの充実などに努め、誰もが安心して暮らせる共生社会の実現を目指してまいります。

子育て支援では、こども家庭センターを核として、妊産婦から子育て世帯まで幅広い相談にワンストップで対応し、妊娠・出産から育児、子育て等の不安解消や虐待リスクの予防に努めながら、必要なサービスを提供してまいります。

また、発達に特性を持った児童・生徒の支援では、教育委員会をはじめ、小中学校、保育施設、療育施設等の関係機関と連携を図りながら、子どもの成長段階に合わせた適切な支援につなげてまいります。

さらに、子育て世代からのニーズが高い屋内遊び場の整備については、これまで実施した体験イベントなどを通して子育て世帯の意向を調査し、整備の可能性について検討を進めてまいりましたが、令和8年度は、公共施設の余剰スペースを活用したイベント等の実施により、遊びの機会を提供してまいります。

結婚支援では、婚活イベントを継続するほか、近年は独身男女の出会いの場としてマッチングアプリを利用する人が増加していることから、独身男女の出会いを後押しするためアプリの利用料の一部を支援してまいります。

また、結婚された方を祝福する思いを込めまして、婚姻届を提出した町民に対し結婚祝い金を交付する新婚生活エール事業を引き続き実施してまいります。今後も、複数の事業を組み合わせた多角的な結婚支援対策を展開し、町全体で結婚を後押しする気運を醸成してまいります。

目標の柱2「魅力を高め活力を生み出すヒト・モノ・カネの好循環化」

次に、目標の柱2の「魅力を高め活力を生み出すヒト・モノ・カネの好循環化」についてであります。

人口減少にある中で、本町には若者が希望する就労の場が少ないほか、商店街も店舗が減少して活気が失われつつある現状を打破するため、地域特性をいかして農林業や商工業の生産性を向上させ、町内の経済が循環するまちづくりを目指してまいります。

農業の分野では、農業・農村振興計画に基づき、農業従事者の減少を見据えた中で受け皿となる新規就農者や多様な担い手の確保、さらには農産物の付加価値向上を目指す経営体の育成に引き続き取り組んでまいります。特に会津田島アスパラについては、担い手の確保が喫緊の課題となっていることから、生産者及び県と連携し後継者の確保と育成に取り組んでまいります。加えて、南郷トマトについては、南郷トマト生産組合や地域住民、関係者によって制作したPR動画を令和8年度から配信し、南郷トマト生産に関わる魅力を広く周知するとともに、新規就農者の確保に努めてまいります。

また、荒海地区及び鴇巣地区において持続可能な生産を支えるほ場整備を推進し、引き続き農業生産基盤の整備や農地の集積を行い、効率的かつ安定的な農業経営と生産性の向上に努めてまいります。

さらに、農家の経営所得の安定に向け、規模拡大に伴う農業機械導入や施設整備に係る支援及び地域の特色をいかした重点振興作物生産や新たな作物の導入に対する支援などを継続し、農業の持続的発展と農業所得の向上を目指してまいります。

このほか、鳥獣被害対策では、複合柵設置をはじめとした各種被害対策支援を継続することに加え、クマによる被害防除を目的として、機器等の整備と併せて関係機関と合同の緊急銃猟訓練を実施し町民生活の安全・安心を守ってまいります。

林業の分野では、豊富な森林資源をいかして町内経済の好循環化に結びつけるとともに、森林の持つ多面的機能を維持するため、森林環境譲与税を活用し、植栽木の適正な管理を行うための搬出間伐及び皆伐地の再造林を支援し、持続的な森林整備を進めてまいります。また、林業技術の研修やスマート林業に向けた資格取得を支援し、次世代を担う人材育成に努めてまいります。

さらに、町産木材の利用拡大及び町内林産業の経営の安定と基盤強化のため、町産材を使用した住宅の新築・増改築を行う施主への支援や林産事業者に対する各種補助金制度による支援を引き続き実施してまいります。

商工業では、物価高騰が長引く中、生産活動を行い地域の雇用の受け皿となっている事業者に対し、より生産性を上げ経営拡大を進めるための支援を強化していきます。また、新たに創業を目指す町民を支援するほか、事業承継支援事業にも積極的に取り組んでまいります。

町民の暮らしを支える商店に対しましては、これまで取り組んでまいりました空き店舗解消対策の対象を町内全域に拡大し、中心市街地の活性化も含め、空き店舗を活用した開業支援に力を注いでまいります。

さらに、新たな産業として、寒冷地テストフィールドを核としたドローン産業の機運醸成を図るとともに、ドローンを活用した新たなサービスの展開に向け、普及啓発活動と人材育成事業に取り組んでまいります。

観光、地域間交流の推進では、ふくしまデスティネーションキャンペーンと連携し、南会津町が誇る星空や桜などの資源、南郷刺し子などの文化を前面に出した新しい観光事業を展開していきます。また、会津田島祇園祭やそば祭り、藍染体験などの人気の高い観光コンテンツについて、SNSを活用したプロモーション活動を取り入れるほか、スマートフォンの位置情報を活用して観光客の移動や周遊の状況を把握し検証するなど、観光事業とデジタル情報ネットワークを融合した取組に力を注いでまいります。

さらに、昨年12月26日に観測された大火球により、本町に隕石が落下した可能性が非常に高いとされることから、隕石調査に取り組む団体の活動を支援してまいります。

国道289号八十里越の開通を見据えた地域振興については、新潟県三条市、只見町との3市町による「越後・南会津街道観光・地域づくり円卓会議及び同懇談会」で引き続き協議を重ねながら、広域観光や産業連携等の相互交流につながる施策を展開してまいります。

都市交流の推進では、友好都市である台東区やさいたま市をはじめとする関係自治体と、これまでのつながりをいかし、観光振興に取り組んでまいります。また、本年は台東区との友好都市提携40周年という節目の年であることから、さらに相互交流が深まる事業を実施し、本町の認知度向上を図るとともに、観光誘客の促進につなげてまいります。

昨年6月に方針をまとめた町内観光施設につきましては、新たな指定管理期間のスタートを契機に来訪者に喜ばれ、安定した運営ができる施設となるよう町としても支援を行ってまいります。特に町内4スキー場につきましては、官民連携組織が中心となってスキー場活性化に向けた取組が広がっていることから、引き続き町も一体となった取組を進めてまいります。

目標の柱3「快適で充実した生活が送れる魅力ある生活基盤づくり」

次に、目標の柱3の「快適で充実した生活が送れる魅力ある生活基盤づくり」についてであります。

様々な災害への備えや除排雪への対応、道路や上下水道、公共交通といった社会・生活基盤を適切に維持していくことにより、町民生活の快適さの向上や、安全・安心で持続可能なまちづくりの実現を目指してまいります。

良好な居住環境の整備では、道路及び橋梁の整備に関しまして、町道永田・中荒井線や町道後原・丹藤線の改良工事、町道石湯2号線石湯橋等の補修工事及び町道高杖原線の舗装打替工事など、町民生活に密接にかかわる生活道路の改築・修繕工事を実施してまいります。また、土地区画整理事業施工区域での宅地造成工事等を引き続き実施するほか、降雪期における生活道路の機能を確保するため、田島地域と舘岩地域の老朽化した除雪ドーザを更新してまいります。

さらに、住宅確保要配慮者対策に関しましては、町営住宅松下団地の建て替え事業、町営住宅会下団地の改修事業の継続など、町民の生活基盤の整備を計画的に進めてまいります。

一方、会津縦貫南道路5工区(国道121号下郷田島バイパス)、「日光川治防災」が事業化されている栃木西部・会津南道路など、本町を取り巻く幹線道路の整備が着実に進んでおります。今後も、県道黒磯田島線を含め幹線道路の整備促進に向けた要望活動を力強く継続してまいります。

上下水道において、水道事業では、効率的な水道事業経営の観点から、田島第一地区と田島第二地区の統廃合に向けた加圧ポンプ場を整備するほか、維持管理に課題を抱える東浄水場の改良設計や上郷地区水道施設の再編に向けた検討を進めてまいります。また、継続して漏水リスクの高い管路を優先的に更新することで、水道水の安定供給に努めてまいります。

下水道事業では、南郷浄化センターと古町地区農業集落排水処理施設の統廃合に向けた管路埋設工事を実施するなど、処理機能の最適化・効率化を進めてまいります。

なお、持続可能な上下水道事業の実現に向け、水道料金・下水道使用料の体系についても、引き続き上下水道事業運営審議会の中で検討を進めてまいります。

地域公共交通は、自家用車を持たない高齢者などの交通弱者にとって、移動手段として必要不可欠なものであることから、引き続き地域住民、交通事業者及び関係機関と協議を重ねながら町民の皆様が利用しやすく、効果的かつ効率的な公共交通網の形成に努めてまいります。

特に、運行経費が増加し利用者が減少傾向にある南郷地域乗合タクシーにつきましては、4月1日からデマンドタクシーへ再編します。

併せて、高齢運転者による痛ましい事故が全国で増加する中で、交通事故の防止と公共交通利用促進を図るため、運転免許証の自主返納者に対する支援とデマンドタクシー等の利用しやすい公共交通の整備を継続してまいります。

防犯・防災対策では、町民の安全・安心を確保するため、防災ハザードマップの更新を行うほか、整備から17年が経過した防災行政無線設備を順次更新してまいります。

また、小型ポンプ付積載車1台を更新し、火災発生時の体制の充実を図ってまいります。併せて、令和7年度から開始した消防団員の準中型免許取得に対する補助金の交付を継続するとともに、消防団員活動服を更新するなど、消防団体制の維持・強化に努めてまいります。

今後も消防車両及び消防施設を計画的に更新することにより、消防団の組織運営を充実させるとともに、防災備蓄品の計画的な更新を進めることで、自助・共助・公助の連携による町民の安全・安心な生活環境の確保に努めてまいります。

目標の柱4「世代を超えて「南会津愛」を育む“共育”のまちづくり」

次に、目標の柱4の「世代を超えて「南会津愛」を育む“共育”のまちづくり」についてであります。

地域の担い手の育成には郷土愛を育む必要があると考えており、家庭や地域など町民一人ひとりが郷土の歴史や文化に触れ、交流を深めることで、共に学び育ち合いながら郷土の良さや暮らす喜びを知ることができるまちづくりを目指してまいります。

学校教育の推進では、実用英語技能検定いわゆる英検の合格に向けて、目標を持って取り組んでいる中学生が増加しているため、英語が話せる人材育成事業を継続してまいります。また、中学校部活動の地域展開につきましては、円滑に進められるよう学校や保護者、関係団体などの関係者による協議会を設立し、スポーツなど将来にわたり継続して親しむことができる機会を確保するため、課題の整理や具体的施策など地域の実情に応じた環境づくりや活動の基本的な方針の策定に向けて検討を進めてまいります。

子どもたちの郷土愛を醸成するため、田島祇園祭屋台歌舞伎ワークショップや藍の栽培など、町内各小中学校において地域のヒト・モノ・コトに触れる体験学習を引き続き実施してまいります。

子どもたちが安心して学べる環境整備では、物価高騰が続く中、子育て世帯の経済的負担の軽減を図るため、国で進めている小学校給食費の無償化に合わせて、中学校も町独自で無償化することにより、子どもたちの健やかな成長を支えてまいります。

また、GIGAスクール構想が第2期を迎え、タブレットの更なる有効活用を図るため、生徒の思考力や表現力を高めるための授業支援ツールを試験的に導入し、本格導入に向けて検討してまいります。

一方、特別な教育的支援を必要とする児童生徒への対応として、引き続き町内全ての小・中学校に「特別支援教育支援員」を配置し、学級担任と連携して日常生活上の介助や学習支援、安全を確保するほか、学習障害の特性を持つ児童が通常学級での授業で感じる困難さを個別に改善し、主体的に学校生活や社会生活を送れるよう、新たに学習障害に特化した通級指導教室を町独自に立ち上げ、特別支援教育における教育ニーズに的確に応える指導体制を構築してまいります。

また、近年の猛暑により、夏場の授業に支障をきたしていることから、小中学校の特別教室へのエアコン設置を進めるため、実施設計に着手します。加えて、学校施設の照明器具のLED化を計画的に進めながら、安心して学べる環境を確保してまいります。

さらに、舘岩地域の教育環境を維持するため、舘岩小学校と舘岩中学校の小中一貫校の設置に係る実施設計に着手するとともに、教育課程編成などについて、教員や保護者と協議を継続してまいります。

生涯学習では、様々な世代の方々へ地域の歴史や文化などの学習の機会の提供及びスポーツを通した健康づくりや地域コミュニティの形成を図るなど、生涯学習事業や公民館講座の充実に努めてまいります。

地域と連携した教育を推進する放課後子ども教室での体験活動などを継続しながら、世代間交流による郷土愛や自立心を育むなど、地域を担う人材の育成が、子育て支援や年齢、性別を超えた“共育”に繋がるよう努めてまいります。

また、生涯学習の拠点施設である御蔵入交流館の非常時の停電対応などに備えるため、直流電源設備の更新や照明器具のLED化に向けた実施設計を行うなど、生涯を通して学び続けることができる環境の整備に努めてまいります。

地域文化の保存・伝承、芸術文化の振興では、本町の代表的な伝統芸能である田島祇園祭屋台歌舞伎や、伝統技術である藍染技術の後継者育成に取り組むなど、先人から受け継がれてきたかけがえのない民俗芸能や伝統文化の保存伝承に努めてまいります。

さらに、田島祇園祭御党屋制度の維持・継承が課題となっておりますので、町が対応できる支援の方策につきまして、関係者とともに検討してまいります。

また、地域の財産である文化財が地域の誇りや愛着が持てるものとなるよう、奥会津博物館での企画展開催や講座などの開催を幅広く周知し、多くの人が本町の文化について知り、触れる機会の充実に努めてまいります。

目標の柱5「誰もが主役で誰もがつながる未来を見据えた協働によるまちの運営」

最後に、目標の柱5の「誰もが主役で誰もがつながる未来を見据えた協働によるまちの運営」についてであります。

町は急激な人口減少、少子高齢化や厳しい財政状況の中にあり、社会情勢の目まぐるしい変化に対応していくために、町民と行政が互いに協力し、町民一人ひとりがまちづくりの主役として輝くことができる行政運営を目指してまいります。

デジタル化の推進では、様々な場面で人手不足が叫ばれ社会全体のデジタル化が進展する中で、それに対応した職員の意識・業務の改革を進める必要があることから、職員のデジタルに関する研修などをとおして、デジタル技術を活用した行政システムの導入に関する検討を継続してまいります。

また、見やすさや利用しやすさの面で課題となっている町ホームページを改修し、住民サービスの向上と地域活性化に寄与するよう取り組んでまいります。

行政と町民協働のまちづくり及び地域コミュニティの充実に関しましては、私が町長に就任して以来、動く町長室などの広聴事業をはじめ、様々な場面で幅広い世代の町民の皆様と対話する場を設けてまいりました。この取組を継続し、町民の皆様の声に真摯に向き合い対話を進めることで、いただいた意見を町政に反映するほか、地域の相互扶助や自主的かつ主体的な活動及び集落機能の維持強化が図れるよう継続して支援するとともに、町と団体や団体間、さらには町民同士の協働の取組を推進してまいります。

また、住んでいる町民が、住んでいて良かったと思える町を目指し、地域や集落の魅力や課題を理解し、それぞれの特性をいかしたまちづくりを進めていくためには、それを支える多様な人材の育成が重要となることから、関係団体や地域住民と協働によるまちづくりに引き続き取り組みながら、人材の育成を進めてまいります。特に、県立南会津高校を核とした地域人材育成事業については、令和7年度に高校魅力化のビジョンを策定し、令和8年度から実践に移りますが、引き続き外部人材の協力を得ながら地域の将来を担う人材の育成を図ってまいります。

さらに、町外在住の方が将来的に二地域居住や移住がしやすいよう、空き家バンク制度や住宅取得支援に関する事業及び子育て支援に関する事業などを一元化した情報提供や相談体制の充実に努めるとともに、関係機関等と連携しながら関係人口の創出・拡大のための仕組みを構築するなど、移住・定住促進の事業に継続して取り組んでまいります。

効率的・効果的な行財政運営に関しましては、厳しさを増していく財政状況や限られた人的資源の中で、さらなる住民との協働によるまちづくりを実践するとともに、公共サービスの効率化や役場組織の再編を行い、地域に合った質の高い公共サービスを提供してまいります。

また、多くの町有施設を抱える本町にとっては、それらの維持管理費が将来的な財政運営の大きな負担になることが予想されます。そのため、公共施設等総合管理計画に付帯した個別施設計画の見直しに着手し、令和9年度以降の長期的なメンテナンスサイクルの構築、トータルコストの縮減と予算の平準化、複合化及び民間活力による有効活用、管理経費の削減など、公共施設の維持管理・更新等の最適化を図り、経常経費の削減と投資的経費の財源確保に努めながら、将来を見据えた効果的・効率的な行財政運営に一層尽力してまいります。

むすびに

以上、令和8年度の町政運営の基本方針と主要施策の概要について申し述べました。

冒頭申し上げましたように、急速に進む人口減少問題に正面から向き合い持続可能な町を築いてまいります。

そのために令和8年度も、町民の皆様の声に耳を傾け、対話をとおしながら、町民と行政が信頼で結ばれたまちづくりを進めることが極めて重要であると認識しております。より多くの声を町政に反映させるとともに、町民の皆様と議会、行政の信頼関係を構築しながら、安全・安心のまちづくりと地域力の向上に職員と一丸となって全力を尽くして取り組んでまいります。

町民の皆様及び議員各位におかれましては、引き続き町政への一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げまして、私の所信とさせていただきます。

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